オタクが推したちに会うためヒッチハイクで神奈川県~兵庫まで行った話 第一話

第1話 Hitch hiker rhapsody




【プロローグ】

「WUG徳島公演行きてぇ…」

 


オタクは嘆く。
Wake Up,Girls!は3月に解散を控えているわけだが、現在ファイナルツアー中。

 

 

とにかくライブが最高に楽しい!
セットリストから演出まで毎回毎回最高を更新し最強を僕らにぶつけてくる。

 


そんな中、学生でそんなにお金に余裕はないがクレジットカードを使えばギリギリ行けそうだったのでチケットを入手し、解散目前なので多少無理しようと思った。
もちろんバスも目星がついていてクレカの引き落としが済み次第取ろう、取るはずだった。

 


引き落とし日、なんか満席だった。



前日まで「席空いてたやーんwwwwww」とツッコミを入れつつ冷静になってみると結構やばい…どうしよう…

わぐちゃんに会いたい…



「脳細胞がトップギアだぜ!」と自分を奮い立たせながら頭をフルに回転させる。
30秒程悩んだらこんなアホな考えが浮かんできた。

 


「そうだ、ヒッチハイクしよう」

 


かく言う自分は彼女いない歴=年齢で、しかもオタク。

多少の学歴はあるがそれだけのおもんない大学生なのだ。
そう奇跡でも構わないからとまではいかないものの何か一つ手に入れたかったのだろう。
時間のある大学生のうちに一つの経験としてヒッチハイクを決意した、そんな経緯もある。

(※ちなみにヒッチハイクは今までにありません、これが初!)


そんなこんなで今回の神奈川〜兵庫弾丸旅行が決まった。
祝え!旅行からポンコツ気味な冒険に、多少の無理が結構な無理に変わった瞬間である。

 



【Day1(2/7)】

〜15:45 港北PA

最寄りのSAが丁度徒歩でも入れる所だったので、ネットで仕入れた情報を元に「海老名方面」のスケッチブックを掲げる。

正直恥ずかしい(笑)
そりゃそうだ、めっちゃ見られるし。

 

 

羞恥心の向こう側とでも言い表わそうか、メンタルがそんな感じになるくらいまで立つこと15分。
その時は突然訪れる。

「乗ってくー?」

後ろからそんな神みたいな一言が聞こえるや否や荷物を持って無我夢中で車に駆け寄る。
人生初ヒッチハイク成功の瞬間である。

〜16:00 海老名行き〜


記念すべき一人目はとても優しい感じのお父さんとそのご家族。

自己紹介等を済ませトークを展開するとなんとお父さん日本一周経験があるそうてす。
その時に色々な人から愛を貰ったから自分もそうでありたい、そんな暖かな気持ちを聞けました。
自分もどこかで還元できればなと思いながらトークを楽しんでいるとあっという間に海老名着。



本当にありがとうございました、最後にLINEを交換して「ちゃんと着いたよ報告」の約束もしました。



お父さんと固い握手を交わし、赤ちゃんと小さくハイタッチしました。


〜16:15 海老名着〜

 


とりあえず次の目的地を決めねば…
高速地図を広げ、無料のお茶を飲みながら次に選んだのは「足柄」

 




〜16:40 海老名でヒッチスタート〜
下調べの段階で読んでいたブログに
「ガソリンスタンドのおっちゃんにヒッチハイクのポイントを聞くといい!」
って書いてあったのでとりあえずガソリンスタンドへ向かう。



僕「突然すみません、お伺いしたい事があるんですが今ヒッチハイクで旅しててオススメのポイントとかってありますか…?」
お「お、ヒッチハイク!あそこにウチの看板あるでしょ?あの辺がいいよ」
僕「ありがとうございます!」



人って思ったより優しいんです。
快く教えて頂きました。

ありがとな、おっちゃん。

↑こんな感じで立ってます(笑)

 


二度目となると慣れたもので恥ずかしさはあまり無く自信のが大きかった。
と、言うのも海老名まで乗せてもらったお父さんからヒッチハイクのコツを聞いたしおっちゃんからポイントも教えてもらったので結構安心している自分がいたみたい。



そんなこんなでスケッチブックを掲げ待つ事およそ20分。



〜17:00 静岡行き〜
人生二度目のヒッチ成功!
東京でお仕事終わりの上品なご夫婦に乗せて頂きました。



そう言えば
「足柄を掲げてたのになんで静岡なの?」
と疑問に思う方もいると思うのでその辺の経緯を説明すると、、、



まず、下調べの時点でヒッチハイクにおけるスケブのコツを僕は知っていました。
ざっくり言うと
「なるべく近場の大きなSAを書くこと」です。



例えば東京〜大阪に行きたい場合、いきなり大阪と書いたスケブを掲げると「大阪までは行かないけど名古屋まで行く」みたいな人を逃す事になる事が多いのです。
また、見ず知らずの人を車に乗せるわけですから「短い距離なら良いけどあまりにも遠いのは…」のような心理が働くのは当然の事です。
そして近場を掲げておいてそれより遠くへ行く人に乗せてもらえるケースが存在するのでこの方法は何かとお得だし成功率が高いのです。



これらの理由からなるべく刻んで刻んで人の多い(≒ヒッチが成功しやすい)SAを書いていました。



そしてこの作戦が功を奏し、このご夫婦は三重へ行く予定だったので足柄を越え途中の静岡SAまで乗せてもらえたわけです。



話を戻すと乗せて頂いた車種はわからないけど乗り心地とか見た目からして結構高いやつだと思われます。
こんないい車初めて乗った(笑)
F1に関わるお仕事をされていて、運転中も何度かお仕事の電話がかかって来るような方だったので多分偉い方だったんだと思います(笑)



こんな風に普通に生きていたらできないような事を経験できるのもヒッチハイクの醍醐味だな〜と思いつつ色々なお話を聞けました。



自分は来年以降就活を控えているのでその話や今後の人生に対する意識、考え方。
若いうちにやっておいた方がいい事や、他愛もない会話なども含めて貴重な体験が出来ました。



そんなこんなでめちゃくちゃに為になるお話を夢中になって聞いていたらあっという間に別れの時が。
最後にお母さんからアメとお茶を頂きました。

ありがたい…乗せてもらった上にそんな物まで貰えるなんて…



最大限の感謝を込めて熱い握手を交わし最後まで車を見送らせて頂きました。感謝!

静岡着!

 



さて、この段階で時刻は18:20。


外は既に真っ暗だし…
これスケブ見えんの…
最悪ここで夜を明かすか…


若干雲行きが怪しくなってきたけど今回はここまで!


【次回予告】

「静岡まで来たはいいけど外は真っ暗でどうしよう…と一抹の不安を抱えながらも天才的な機転を効かしオタクならではのアイツが大活躍!ウェイに転職したり、宿無しになったり色々と大波乱!何か一つ手に入れたかったオタクのポンコツ気味な冒険はいかに!!!」

次回、第2話


『ウェイそしてマダカナ・サンライズ


ヒッチハイクスタンバイ!


→第2

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